統合失調症【初診日は発達障害】 障害基礎年金2級
発達障害と統合失調症が併存している方の初診日はどちらになるのでしょうか?厚生労働省の疑義照会回答(年金機構「知的障害や発達障害と他の精神疾患が併存している場合の取扱い(給付情2011-121、H23.7.13)」中の厚労省年金局事業管理課の回答)には、次の記載がございます。
(6)発達障害や知的障害である者に後から統合失調症が発症することは、きわめて少ないとされていることから原則「別疾病」とする。ただし、「同一疾病」と考えられるケースとしては、発達障害や知的障害の症状の中には、稀に統合失調症の様態を呈すものもあり、このような症状があると作成医が統合失調症の診断名を発達障害や知的障害の傷病名に付してくることがある。従って、このような場合は「同一疾病」とする。
しかし、この疑義照会があっても「発達障害および知的障害の症状」のどういったものが「統合失調症の様態を呈」しているものとして同一疾病扱いになるのか明確な基準が無く、非常に考えさせられる問題です。ご相談前にご自身でもよく勉強されていた親御様が、「発達障害の初診日は国民年金のときで、後に統合失調症を発症して統合失調症として初めて受診したときは厚生年金だから、初診日は厚生年金になりますよね」と強く主張されてきたケースがございました。しかし、私がこれまで手掛けてきた案件では、知的障害→統合失調症、発達障害→統合失調症、どちらのケースでも前者に初診日が認定されていることが多いです。逆に、これまでの病歴をヒアリングしていると、明らかにこの方は本当は発達障害だろうなぁと思うのですが、発達障害として受診されてこなかったので統合失調症の初診日が初診日として認定されているケースもございます。
本件は、ご本人様が自分が生きづらいのは発達障害のせいかもしれないと、精神科を1度だけ受診されました。しかし「発達障害の疑い」であって検査しなければ判断できないと言われ、通院を継続しませんでした。そして4年後に統合失調症を発症します。統合失調症を発症後は陽性症状と陰性症状を繰り返している方でしたが、発達障害の初診日~統合失調症発症までそのような症状は全く無かったです。しかし、審査では発達障害の初診日を初診日として認定されました。診断書の中に「知的障害」「発達障害」の言葉があると、初診日をそちらへ持っていかれやすいのかとも思いましたが、よくわかりません。ただし、知的障害や発達障害の方が、人生のビッグイベント(就職、結婚、引越しなど)に出くわすと大きなストレスがかかり、不安障害を生じ、統合失調症を発症するケースは、データとして多々ございます。
結果として、障害基礎年金2級が認定されました。それでもお母様はご協力的に受け止めて下さりました。ありがとうございました。

