脳疾患

脳疾患で障害年金の対象となる病名は、脳卒中・脳出血 ・脳梗塞・脳血管障害・くも膜下出血・脳内血腫・脳動脈瘤・脳挫傷のようなものがあります。
診断書で重要なのは、関節可動域・筋力・日常生活動作の3つです。
また、脳梗塞は麻痺によって肢体機能の制限がある可能性が高いので、この項目も十分ポイントになります。

なお、脳の器質障害について、神経と精神の障害を区別して考えることは、その多岐にわたる臨床症状から不能のため、諸症状を総合的に判断して認定するかたちとなります。

肢体の障害が上肢及び下肢などの広範囲にわたる障害(脳血管障害、脊髄損傷等の脊髄の器質障害、進行性筋ジストロフィー等)の場合には、「第1 上肢の障害」、「第2 下肢の障害」及び「第3 体幹・脊柱の機能の障害」に示したそれぞれの認定基準と認定要領によらず、「第4 肢体の機能の障害」として認定されます。肢体の機能の障害の程度は、関節可動域、筋力、巧緻性、速さ、耐久性を考慮し、日常生活における動作の状態から身体機能を総合的に認定されます。

各等級の例としては、以下のようになります。

障害の程度 障害の状態
1級
  1. 一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの
  2. 四肢の機能に相当程度の障害を残すもの
2級
  1. 一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの
  2. 四肢に機能障害を残すもの
3級 一上肢及び一下肢に機能障害を残すもの

身体機能の障害の程度と日常生活における動作の障害との関係は、次のとおりです。

ア. 「用を全く廃したもの」とは、日常生活における動作のすべてが「一人で全くできない場合」又はこれに近い状態をいう。

イ. 「機能に相当程度の障害を残すもの」とは、日常生活における動作の多くが「一人で全くできない場合」又は日常生活における動作のほとんどが「一人でできるが非常に不自由な場合」をいう。

ウ. 「機能障害を残すもの」とは、日常生活における動作の一部が「一人で全くできない場合」又はほとんどが「一人でできてもやや不自由な場合」をいう。

脳血管疾患による肢体障害等で 初診日から6月経過後、医学的見地から、「それ以上の機能回復がほとんど望めないと医師が判断した日(=症状固定日)」を、障害認定日として取り扱うとされています。つまり、通常の障害年金のように1年半待たなくても障害年金の請求ができることがあります。この場合、リハビリの目的が、機能回復か現状維持の為なのかを慎重に判断する必要があります。診断書には、「傷病が治ったかどうか」欄で「治った日」に日付が記載され「確認」とされていること、「予後」欄は症状固定が確認できるような記載があること、機能回復のリハビリが終了している旨の記載があることがポイントです。

脳血管障害の場合、倒れて救急車で運ばれ救命処置を受けた、という方も多いかと思います。その場合、おおよそ数週間の入院の後、リハビリ専門の病院へ転院されることが多くなっています。この場合「初診の病院」は救命処置を受けた病院、診断書作成医療機関は「リハビリ専門の病院」になります。

 

高次脳機能障害

高次脳機能障害に関しては、脳損傷に起因する認知障害全般、日常生活または社会生活に制約があるものが認定の対象となり、診断書は「精神の診断書」を使用します。(※失語がある場合は「言語」の診断書も使用します。)高次脳機能障害について、精神の診断書に上手く落とし込むことが不慣れな医師も多いので、やはり私ども障害年金社労士のサポートは必要ではないでしょうか。

主な症状は、次の通りです。(その他にも数多くの症状がございます。)
①記憶障害:今話した内容をすぐに忘れてしまう
      少し前に食べた食事内容を忘れる
      2~3日前の出来事を忘れる
②注意障害:一つのことから他のことへ切り替えができない
      二つのことを同時にできない
      洗面・歯磨きが済んだ後に、水を止め忘れる
③遂行機能障害:目的に合わせて効率よくできない
        自分で一日の生活を計画的に過ごせない
④半側空間無視:左側にある人や物を無視する(よくぶつかる)
⑤失語:言われていることが理解できない
    なかなか言葉を思い出せない(言い間違えが多い)
    文字や文章が理解できない
    病前にできた簡単な計算ができない
⑥失認:よく知っている人の顔がわからない
    日にちと時間がわからない
    迷子になる

上記症状を、精神の診断書裏面「⑩障害の状態 ウ.日常生活状況 の 2日常生活能力の判定」の書き方について、医師にどのように依頼するかが社労士の腕の見せ所です。

また、脳出血→高次脳機能障害が残った 場合、肢体の障害2級+精神の障害2級=併合1級の可能性もでてきます。

 

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