悪性リンパ腫の障害年金申請|移植後のGVHD・血球減少・一般状態区分「ウ」で2級認定
この案件で重要だったのは、悪性リンパ腫という病名だけではなく、再発後にさい帯血移植を受けてもGVHDや血球減少が続き、現在の全身状態が障害年金の認定基準にどこまで合致しているかを確認することでした。
ヘモグロビン・血小板などの検査所見に加え、一般状態区分は「ウ」。
さらに、1日の半分以上を横になって過ごし、就労できない生活実態もあり、2級該当性を具体的に検討できる状態でした。
「GVHDがつらく、事務所まで行けない」とのご相談
ご本人からは、「現在GVHDに苦しんでいるが、今なら障害年金に該当しないでしょうか」とお問い合わせいただきました。
一方で、症状が非常に強く、うずくまって過ごすことも多いため、吉祥寺の事務所まで出向くことは難しいとのことでした。
当事務所のご相談では、相談のために無理をして外出していただく必要はありません。
現在の体調を考慮しながらご自宅を訪問させていただき、必要な病歴や生活状況を確認して申請を進めました。
一度寛解するも翌年に再発、さい帯血移植へ
最初は左耳下の腫れをきっかけに耳鼻科を受診しました。
精査のため近隣病院を経て大学病院へ紹介され、リンパ節生検等により、ステージⅢ以上のリンパ腫と診断されました。
化学療法を6クール受け、一旦は寛解となりましたが、倦怠感や足のしびれは残りました。
翌年に再発し、GDP療法等を受けたものの、強い副作用や薬剤性肺炎を発症。その後、さい帯血移植を受けました。
しかし移植後も、下痢・腹痛、GVHD、易疲労、食欲低下、体重減少などが続き、体力は大きく低下しました。
現在も1日の半分以上を横になって過ごし、外出はほぼ通院時のみ。
食事量も以前の半分以下となり、家事や身の回りのことにも夫や家族の援助が必要な状態でした。
実務上のポイント① 悪性リンパ腫は、検査所見を確認する
血液疾患の障害年金で今回、特に確認したのは、
・ヘモグロビン
・血小板数
・その他の血液検査所見
・一般状態区分
・治療内容
・日常生活・就労への影響
でした。
この方は、ヘモグロビン・血小板などの検査所見が認定基準に該当し、一般状態区分も「ウ」でした。
つまり、生活状況だけではなく、医学的な検査所見の面からも障害状態を裏付ける材料がそろっていたことが大きなポイントでした。
実務上のポイント② 再発・移植・GVHDまで含めて現在の状態を見る
一度「寛解」となっていても、それだけで障害が軽いとは判断できません。
今回もその後に再発し、化学療法、薬剤性肺炎、さい帯血移植へと治療が続きました。
さらに移植後もGVHD、易感染性、著しい倦怠感、食欲低下、体重減少などが残っています。
そのため、過去に寛解した時点だけを見るのではなく、再発後の治療経過と現在の全身状態を一連のものとして整理することが重要でした。
実務上のポイント③ 「一般状態区分ウ」が実際の生活と一致しているか
診断書上の一般状態区分が「ウ」であっても、病歴・就労状況等申立書の内容がそれとかけ離れていれば、実際の障害状態は伝わりにくくなります。
今回の申立書では、
・1日の半分以上を横になっている
・外出はほぼ通院時のみ
・食事量が以前の半分以下
・家事や身の回りのことを家族に頼っている
・就労できる状態ではない
といった生活実態が確認できました。
診断書の一般状態区分「ウ」と、実際の日常生活の制限が一致していたことも、2級認定を支える重要な要素だったと考えています。
悪性リンパ腫で障害基礎年金2級に認定
申請の結果、障害基礎年金2級に認定されました。
今回は、ヘモグロビン・血小板などの検査所見が認定基準に該当し、一般状態区分も「ウ」であったことに加え、再発、さい帯血移植、GVHD、易感染性、就労不能、長時間の臥床などが総合的に評価されたものと考えています。
血液疾患の障害年金では、検査数値が認定基準のどこに該当しているのか、その数値と現在の生活状態がきちんと一致しているのかを確認することが重要です。
とても穏やかで上品なお客様で、私自身も強く応援したくなる方でした。
体調が少しでも落ち着かれ、またお会いできる日を楽しみにしております。
この度は当センターへご依頼いただき、ありがとうございました。

