障害年金でいう「治った」とは

障害年金でいう「治った」は、世間の常識と違います

障害認定日の定義は、
・初診日から起算して1年6月を経過した日
または
・その期間内にその傷病が治つた場合においては、その治つた日
となっています。

 この「治った」は、「病気やケガがよくなった」を意味すると思われている方を多くお見受けしますが、障害認定基準には、次のように書かれています。

 「傷病が治った場合」とは、器質的欠損若しくは変形又は機能障害を残している場合は、医学的に傷病が治ったとき、又は、その症状が安定し、長期にわたってその疾病の固定性が認められ、医療効果が期待し得ない状態に至った場合をいう。

 わかりやすいところでは、例えば、手や足を切断したり、人工関節を挿入置換したり、人工透析療法を開始した等があります。

 では、治療を継続しても効果が望めない状態となったのであれば、何でも「治った」になるかというと、そうでもありません。医師に「もうこれ以上良くならない」と言われたからといって適用されるとは限らないのです。医学的見地からの症状固定と障害年金上の解釈は、異なる場合があります。

 例えば、脳疾患発症から6月経過後に医師が症状固定と認めたら、それが障害認定日になると一般的に考えられています。しかし、機能回復目的のリハビリを受けている場合はハードルが高いです。

労災で一時金を受け取った後に悪化した場合について

労災による負傷でよくある話ですが、医師から「治癒(=症状固定)」を言い渡され、労災の障害一時金を受け取りましたが、その後も悪化し続け、障害厚生年金も受給できないか、というご相談があります。厚生年金の障害手当金とはどちらか選択です。通常は、労災一時金の方が障害手当金より高額ですので、労災一時金を選択すすケースが多いでしょう。その場合、障害手当金相当は不支給になります。しかし、しばらく様子をみていたところ、障害厚生年金3級に該当しそうな程悪化することがあります。その場合、 症状未固定で診断書を書いてくれる病院があれば、障害厚生年金も事後重症請求をしてみましょうか、となります。

迷われましたら、ご相談下さい。

障害手当金と障害厚生年金3級14号について

◆障害手当金:「症状固定」が条件の一時金で、給付は一回限りで終了。
◆3級14号:病状が障害手当金相当で、症状固定していない(=悪化の恐れあり)場合に認定される等級。
  ※障害認定基準⇒「傷病が治らないものについては、障害手当金に該当する程度の障害の状態がある場合であっても3級に該当する。」
3級14号は1年更新で面倒ですが、悪化の可能性がある病気の場合は、障害手当金が支給されるより無難かもしれません。ただし、更新時に症状が固定したと認定された場合支給停止されます。そもそも、本来の障害の程度としては3級に満たないのに3級の年金を支給している3級14号は、症状の悪化に備えた救済的な基準です。そのため、年金機構は悪化がなくなった場合には年金を止める、という運用をしています。

 

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